花をもらう、そしてその後。
花をもらうことが時々ある。花瓶に活けるような花もよくもらうけれど、アレンジメントになったものも年に何度か届く。
3週間前に届いたアレンジは、360度どこから見てもかわいくしてある、特に好きなタイプのものだった。
広いリビングなら、部屋の真ん中に置いてどこからでも眺められるようにしたい所ながら、そんな場所はないから、片隅に置くことになるのだけど。
たっぷりのグリーンと淡い色合いのお花を組み合わせた、春らしいアレンジ。
届いた頃は桜にはまだまだ早くて、「花」というものを存分に見ることはなかったから、なおさら、春が来る、という気分にさせてくれた。
そしてこういうアレンジは、どれかの種類の花がまず散り、どれかたちが萎れ、最初はその花を抜いてもそれなりに全体は保たれているのだけど、抜く花が多くなると、さすがにそうは行かない。
昨日とうとう、全体をばらし、まだ飾れる花だけを活けなおす作業をした。
土台のグリーンが、届いたのちに、後というか、この1週間ほどで成長し、黄緑色の柔らかい新芽を伸ばしてた。
アレンジの中で、オアシスの上で、こんな風に育つなんて、なんて健気なんだろうと思うと、花もないグリーンだけど、すぐには手放せなくなる。
たまたま鮮やかな色の花たちは先に萎れてしまっていて、淡い薄紫の花たちばかりが残る。
そしてグリーンと。
届いた時のイメージとはずいぶん違う花たち。淡く静かに部屋に落ち着いている。
今年はずいぶんお花見をして、思えば桜で満たされた心地がする。
だからちょうど、この静けさが今にぴったりかもしれない。
今しばらくはこの花たちで。